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1994 年度 実績報告書

C型肝炎ウイルスのエンベロープ高変異領域蛋白に対する血中抗体の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06670537
研究機関名古屋大学

研究代表者

吉岡 健太郎  名古屋大学, 医学部, 助手 (60201852)

研究分担者 岩田 和郎  名古屋大学, 医学部, 医員
奥村 明彦  名古屋大学, 医学部, 医員
各務 伸一  名古屋大学, 医学部, 講師 (10115545)
キーワードC型肝炎ウイルス / 高変異領域 / グルタチオン-S-トランスフェラーゼ / 慢性肝炎 / 抗体
研究概要

慢性肝炎患者6例において各症例につき2または3、合計14のエンベロープ高変異領域をグルタチオン-S-トランスフェラーゼ融合蛋白として発現させ、それらの融合蛋白を抗原として用いてエンベロープ高変異領域抗体をそれぞれの症例で検討した。
ウェスタンブロット法とともにELISAを行うことにより、多くの血清を経時的に、定量的に測定できたので、GPT値と抗体価の変動の関係を初めて明らかに出来た。多くの場合、高変異領域抗体はGPT値の上昇に引き続いて、抗体価が上昇した。高変異領域抗体産生には症例により差があり、ほとんど抗体産生のみられない症例もあった。抗体産生が充分見られた症例では、抗体産生のあまりない症例に比べて、変異の頻度が高く、高変異領域の変異の速度に抗体産生に関連がある可能性が示唆された。一方高変異領域抗体とその抗体と反応する変異株が共存することがあり、高変異領域抗体に充分な中和抗体の作用があるかどうかという疑問も出てきた。
これまではクローニングし塩基配列を決定した遺伝子を発現ベクターに組み込んで蛋白を発現させていたが、現在は血中ウイルスからのPCR産物を直接発現ベクターに組み込み、得られた多数のクローンと血中抗体との反応を検討している。この方法により血中のウイルスポピュレイションが不均一であり、同時期に得られたクローンにも血清とよく反応するものとしないものがあることが分かってきた。またこの方法により多くの患者の高変異領域抗体産生の検討が可能となったので、今後病態間での比較ができるように症例数を増やしていく予定である。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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