• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

コラーゲン結合型ビトロネクチンの解析と肝線維化の成立機序

研究課題

研究課題/領域番号 06670554
研究機関鳥取大学

研究代表者

山田 貞子  鳥取大学, 医学部, 助手 (40150362)

キーワードビトロネクチン / 肝線維化 / コラーゲン結合型ビトロネクチン / 慢性肝疾患
研究概要

【目的】ビトロネクチン分子のコンフォメーション変化によるコラーゲン結合活性の増強が、肝線維化成立にどのように関わるかを解明する目的で研究を行なった。本年度の実施計画はビトロネクチン、コラーゲン結合型ビトロネクチンを慢性肝疾患の肝組織中、血漿中で定量する事である。
【方法】慢性非活動性肝炎、慢性活動性肝炎、肝硬変、肝硬変合併肝細胞癌を対象とした。肝組織中、血漿中ビトロネクチン、コラーゲン結合型ビトロネクチンは平成6年度に確立した酵素免疫測定法で行なった。肝組織はリン酸緩衝液でホモジネートし、ブロッキング液で希釈しサンプルとした。
【結果】健康成人におけるコラーゲン結合型ビトロネクチンの血漿濃度は平均で5.6±1.9μg/ml程度であり、慢性非活動性肝炎、慢性活動性肝炎、肝硬変、肝硬変合併肝細胞癌では平均8.3±1.1、8.3±2.9、7.8±2.9、8.2±2.1μg/mlであった。総ビトロネクチンに対するコラーゲン結合型の割合は健康成人で2.2±0.8%であり病態の進行に伴なって有意に割合が増加した。肝組織中のビトロネクチンは慢性肝炎0.41±0.12、肝硬変0.42±0.18μg/mg肝蛋白であり、正常肝の2.4倍程度に増加していた。
【まとめ】慢性肝疾患では血漿ビトロネクチン濃度は病態の進行に従って減少するにもかかわらず、肝組織中のビトロネクチンは増加し、血漿中ではコラーゲン結合型ビトロネクチンも増加する結果が得られ、本年度の目的はほぼ達成した。肝組織ではビトロネクチンがコラーゲン線維に添って染色される成績も得られ、ビトロネクチンが線維増生にかかわっている可能性が推定された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山田貞子: "慢性肝疾患における血中ビトロネクチンのコラーゲン 結合活性:グリコサミノグリカンによる結合活性の増強" 日本消化器病学会雑誌. 92. 1589 (1995)

  • [文献書誌] Sadako Yamada: "Collagen-binding activity of plasma vitronectin in chronic liver disease." Clinica Chimica Acta. (in press). (1996)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi