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1996 年度 実績報告書

肝細胞癌における遺伝子異常の染色体上での包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670574
研究機関大阪市立大学

研究代表者

西口 修平  大阪市立大学, 医学部, 講師 (10192246)

研究分担者 武田 正  大阪市立大学, 医学部, 助手 (10254393)
仲島 信也  大阪市立大学, 医学部, 講師 (50180287)
キーワードhepatocellular carcinoma / representative difference analysis / comparative genomic hybridization / ornithine decarboxylase / interferon regulatory factor-1 / PEST region
研究概要

癌が複数の遺伝子異常によって発生する疾患であることが認識されており、多くの癌遺伝子あるいは癌抑制遺伝子が報告されている。しかし、ある特定の遺伝子を対象とした検討では現時点では臨床上有益な情報が得られることは少ないといわざるを得ないのが実状である。たとえば、病理診断が困難とされる癌との境界病変については肝癌の場合は特定の遺伝子異常は報告されていない。そこで、癌細胞の遺伝子異常を簡便かつ包括的に捉えるために、Gene difference analysis on chromosome (GDAC)法を用いて肝癌の遺伝子異常の検索を試みた。本法では多数の染色体異常がFISHにて陽性シグナルとして得られたが、再現性に乏しいため、まずGDACの基本となったRDA (Representative difference analysis)にて癌特有の遺伝子断片の検索から始めた。RDAの産物として多数のPCR産物がえられた。なかでも、既知の遺伝子断片としてODCとIRF-1の異常が捕まったため、後半の研究は両者の検索を中心に行うとともに、GDACの特異性の改良に努めた。ODCの遺伝子異常はPEST領域に認められ、特に未分化癌ではPEST領域の欠損したODC cloneが得られた。この変異cloneを蛋白発現させ性質を調べると、ODCの特異的な分解系であるAntizymeに耐性があることが明らかになった。一方、IRF-1では癌部におけるmRNA量の発現の低下とexon skippingが認められた。GDACの改良については、まずRDAにおいて増幅される遺伝子断片の特異性の向上が必須であり、今後も検討を続けたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tamori A., Nishiguchi S, et al.: "Relationship of ornithine decarboxylase activity and histological findings in human hepatocellular carcinoma." Hepatology. 19. 1179-1186 (1994)

  • [文献書誌] Tamori A., Nishiguchi S, et al.: "Point mutation of ornithine decarboxylase gene in human hepoatocellular carcinoma." Cancer Res.55. 3500-3503 (1995)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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