研究概要 |
1.自己免疫性肝炎症例の末梢血,および肝生検組織内リンパ球のT細胞TCRVβレパトアの解析:リンパ球分画より抽出したRNAを用い,V領域特異的プライマーによるPCR法により増幅,DNAバンドの放射活性によりVβ遺伝子の発現量を定量し,さらにそのシーケンス解析を行った。現在までに,自己免疫性肝炎症例の肝組織には特異的TCRVβレパトアが存在することが明らかとなり,このTCRVβレパトアと病態との関連についてさらに検討を進めている。 2.B細胞機能の検討:疾患特異的TCRに対して応答するB細胞の反応性を検討するとともに,自己抗体産生に関与するB細胞にB細胞アポトーシスが関与するか否かをbcl-2蛋白を指標に検討した。方法として細胞内に表出されているbcl-2をFACS同定可能なように,被検リンパ球をジギトニンあるいはtritonx100処理を加えてソーティングした。予備実験の結果この方法により測定可能なことが明らかとなり,現在他のB細胞マーカーを加えた2カラー法での測定法確立について検討を進めている。
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