平成6年度はリゾ型スフィンゴ脂質の合成経路を検討した。すなわちその代表であるglucosylsphingosine(Glc Sph)の蓄積を培養細胞で実現させるため、β-glucosidase阻害剤であるcondurital B epoxide(CBE)を培養液に入れた。その結果、量依存性にGlc Sphの蓄積が見られた。次ぎにglucosyl ceramide(Glc Cer)合成阻害剤であるPDMPを培養液中に加えると、Glc Sphの蓄積はむしろ低下した。これらの結果より、Glc Sphはsphingosineよりの合成とともにGlc Cerよりのdeacylationで合成されることが想像され、実際Glc Cer loading testやin vitroの実験により確かめられた。
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