Charcot-Marie-Tooth病(CMT)の本邦における遺伝子解析と発症メカニズムについて検討した。type1は諸外国と同様PMP-22遺伝子の重複例が大多数を占めることがわかった。稀とされるPMP-22の点変異例が1例みつかった。また、type Xが2家系あり、connexin32の新たな点変異を見いだした。点変異の位置と臨床症状に相関があることが推定された。 CMT type1とhereditary neuropathy with liability to pressure palsies(HNPP)の培養線維芽細胞を用いて、PMP-22遺伝子の発現を検討したところ、前者で正常より多く、後者で正常より減少していた。このことからPMP-22遺伝子発現のアンバランスが末梢神経障害を生じるものと考えられた。
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