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1994 年度 実績報告書

若年性パーキンソン病の分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670658
研究機関九州大学

研究代表者

古谷 博和  九州大学, 医学部, 助手 (60253415)

キーワードCytochrome P450 / Parkinson disease(Juvenile onset) / PCR
研究概要

パーキンソン病(以下PD)との関連がこれまでに報告されているCytochrome P450(CYP2D6)遺伝子上のポリモルフィズムと疾患との関連性の意義について検討した。
疾患対象は、臨床型が通常のPDよりも均一である若年発症型PD(以下YOPD)群(発症年齢22〜36歳)8名、PD群(発症年齢41〜73歳)18名、対照群55名である。
Tuneokaらの方法に従い、白血球から抽出したゲノムDNAの中からPCR法によりCYP2D6のエクソン6領域を増幅した後、この中の変異を制限酵素HhaI処理後ヌシ-ブアガロースゲル電気泳動により検出した。Wild type(w)とMutatnt type(m)の遺伝型は、YOPD群(w/w6,w/m2)、PD群(w/w14,w/m4)、対照群(w/w40,w/m15)であり、m/mはいずれの群にも認められなかった。この遺伝型の分布において、YOPDおよびPD群とも対照群との間に有意な差は認められなかった。
欧米の報告ではCYP2D6のB変異ホモのpoor metabolizerの頻度がPDで有意に多く、CYP2D6がPDの危険因子であるとされている。しかし日本人ではこの変異の頻度はきわめて少なく、われわれのYOPD例にもB変異は認められなかった。
日本人で変異の頻度が高いと報告されたエクソン6内のHhaI変異は、われわれの対照群でも変異の頻度が高く、評価には適当と考えられた。しかし遺伝子型の分布が対象と有意差を認めなかったことより、この変異はごく一部のPD発症の危険因子にすぎないと予想された。ただ、YOPD群でヘテロの症例の発症年齢が低い傾向が認められたが、症例数も少なく、今後さらに多数例の検討を行う必要があると考えられた。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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