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1995 年度 実績報告書

アミノグアニジン投与による糖尿病性心血管機能障害の改善に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 06670683
研究機関北海道大学

研究代表者

佐久間 一郎  北海道大学, 医学部, 助手 (40260393)

キーワード糖尿病 / アミノグアニジン / 内皮依存性過分極因子 / インスリン / アセチルコリン / advanced glycosylation endproduct / 心臓
研究概要

1.本研究の対象であるラットにおいて、インスリン依存性糖尿病動物,インスリン治療動物、アミノグアニジン治療動物を確立した。
2.上記の動物群において、
(1)腸間膜動脈平滑筋の内皮依存性過分極反応を比較検討し、インスリン治療群においては、糖尿病モデル非治療群で認められる腸間膜動脈平滑筋のアセチルコリンに対する低下が有意に是正され、ほぼ正常対照群と同等にまで回復することを確認できた。アミノグアニジン治療群では反応低下は是正されなかった。
(2)心臓内微細血管構造を検索したところ、インスリン依存性糖尿病群で認められた微細血管の乱れが、インスリン治療群では是正された。しかるにアミノグアニジン治療群では是正が認められなかった。また糖尿病における心臓内微細血管の変化は、心筋組織のplasminogen activator inhibitor(PAI-1)活性と逆相関し、さらにpalsminogen activator(PA)の発現を抑制するとされる薬剤の慢性投与により変化が抑えられた。
(3)心臓β交感神経刺激依存性心室筋陽性変力作用の低下、および心筋細胞膜のβ受容体数の減少は、アミノグアニジン治療により是正されなかった。
(4)糖尿病状態作製後8週間の糖尿病心において、ブラジキニンによる内皮依存性過分極依存性の抵抗血管拡張反応は傷害されていなかった。
3.以上より、アミノグアニジンは糖尿病性心血管機能障害の改善を惹起しないことが確認され、advanced glycosylation endproductは本傷害に寄与していないことが推定された。しかし、本研究過程で、糖尿病における心臓内微細血管構造の変化とその機序、さらにその治療法についての解明が進んだ。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ichiro Sakumu et al.: "Effects of BQ-485,a selective ET_A an tagonist,on endthelin-mediated uasomotion in rat coronary vascular bcds" Journal of Cardiovascular Pharwacology. 26(Suppl.3). S400-S403 (1995)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Fukao et al.: "Thapsigargin-and cyclopiazonic acid-induced eudothelium-dependeut hyperpolarization in rat mesenteric artery." British Journal of Pharwacology. 115. 987-992 (1995)

  • [文献書誌] Mitsuhiro Fukao et al.: "Evidence for selectire inhibition by iyso phospha tidylcholine of acetylcholine-induced endcthelium-dopen dont hyperpolarization and reiaxation in rat mesenteric artery." British Journal of Pharwacology. 115. 1541-1544 (1995)

  • [文献書誌] 佐久間 一郎 ほか: "選択的エレドセリンET_A受容体拮抗葉BQ-485の冠循環への効果" 循環制御. 16. 377-381 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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