研究概要 |
先に提出したプロトコールに従い研究を行った。すなわち、 実験I:Coxsackievirus B3とEncephalomyocarditis virusをBALB/Cマウスに接種し,ウイルス接種後約60日目にFicoll重層法にてspleenのリンパ球を得た。次に得られたTリンパ球を10%インターロイキン-2(IL-2)で培養した。 実験II:Coxsackievirus B3をBALB/Cマウスに接種し,ウイルス接種30日目に実験Iより得られたリンパ球(2×10^7個)を尾静脈より注入した。病理組織学的検索の結果,coxsackievirus B3感染マウスのspleen細胞を注入されたマウスでは,encephalomyocard:tis virus感染マウスのspleen細胞を注入されたマウスに比し,心筋炎の程度が増強していた。以上より,慢性心筋炎の病因に同一のウイルスで感作された細胞障害性T細胞が必要であることが判明した。現在は,リンパ球各サブセットの役割を検討中である。
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