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1995 年度 実績報告書

髄液中のinterleukin6およびその可溶性リガンドの動態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670758
研究機関旭川医科大学

研究代表者

東 寛  旭川医科大学, 医学部, 講師 (00167909)

研究分担者 岡 敏明  旭川医科大学, 医学部, 講師 (30111206)
キーワードIL6 / 可溶性IL6レセプター / 脳脊髄液 / チリオブラストーマ / アストロサイトーマ / 単純ヘルペス感染症 / リポポリサッカライド / 中枢神経感染症
研究概要

昨年度は、Glioblastoma細胞株T98Gが、HSV1感染によりinterleukin6(IL6)の産生が増強される可能性が示された。その後の検討で、IL6産生刺激はHSV1ウイルス感染そのものではなく、ウイルス溶液中に混入している物質であることが判明した。すなわち、T98G細胞株はHSV1ウイルス感染ではIL6を産生しないが、同時に何らかの刺激が加われば、ウイルス感染下でIL6を産生しうることが明らかとなった。また、T98Gは低濃度のLPS刺激では、IL6産生がわずかに増強するが、同濃度のLPSで刺激した単核球分画の培養上清でIL6産生量が有意に上昇すること、さらにLPS刺激好中球培養上清中にも同様の活性を認めた。以上の結果は、Astrocytoma細胞株U373株でも認められた。従って、脳内glia細胞は、HSV1ウイルス感染そのものでは、IL6産生は誘導されず、何らかのmediatorを介してIL6産生が促されると思われる。また、細菌感染においては、LPS刺激そのものだけではなく、LPS刺激により単核球や好中球から放出されるmediatorがLPSと相乗的に作用してIL6産生を誘導することが示された。炎症の初期に遊走してくる好中球がIL6産生反応に積極的に関与していることが示された点は、注目に値する。
現在、HSV1感染によりIL6のmessageはどの様な動態をとっているのかを検討している。
一方、髄液中のsolubleIL6 receptorに関しては、immunoreactiveIL6Rに加えてbiological active IL6Rも検出できた。従って髄液中sIL6RはIL6と結合出来ると推定された。しかし、髄液をゲル濾過し溶出した分画では、IL6とsIL6Rとの結合物を検出出来なかった。従って、実際の髄液中では、ごく一部のsIL6RとIL6が会合し複合物を形成しているものと推定された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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