ペルオキシソームβ酸化系酵素欠損症の遺伝子レベルの成因を解明し、遺伝子診断および遺伝子治療の開発の基礎とするために、以下の研究を進めた。 1)既にクローン化されているラットのアシルCoAオキシダーゼおよび二頭酵素cDNAをプローブとして、ヒトの当該酵素遺伝子をクローニングした。 2)申請者らが発見報告したアシルCoAオキシダーゼ欠損症2例の患者培養細胞よりmRNAを抽出し、cDNAにおける遺伝子変異を、PCR法などを用いて解析した結果、病因と考えられる点突然変異を見いだした。 3)二頭酵素欠損症2例についても遺伝子変異を明らかにしつつある。 4)遺伝子治療に向けて、上記2酵素の遺伝子の効率的な発現系を開発するために基礎検討を行った。
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