研究概要 |
1.本院で染色体異常の高リスク妊娠のために羊水穿刺を行った症例において、13,18,21,X,Y染色体特異的プローベ毎に、最も効率のよいFISH法の条件を決定した。 2.染色体分析にて確認し得た正常胎児例と18トリソミ-胎児例、21トリソミ-胎児例について、(1)にて決定した条件によりFISH法を行い、間期細胞におけるシグナル数を分析し、FISH法の異数性染色体異常の出生前迅速診断における有用性を確認した。 3.正常と18トリソミ-の培養羊水細胞を混合し、0%,12.5%,25%,100%のモザイク系列を疑似的に作成し、それぞれの系列におけるシグナル数2個および3個の細胞の比率を検討した。シグナル数の分布にはばらつきが多く、モザイシズムの診断には限界が存在する可能性が示唆された。今後、さらに列数を増やして検討する必要があると考えられた。(第98回日本小児科学会学術集会発表予定) 4.性別が判明している培養羊水細胞にて、D21Z1/D13Z1およびDXZ1あるいはDYZ3を同時にhybridizeし、FITCおよびRhodaminにて蛍光観察する二色FISHを行い、精度の向上と性別診断の可能性を確認した。(第34回日本先天異常学会学術集会発表)
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