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1994 年度 実績報告書

小児インスリン依存型糖尿病の免疫遺伝学的発症機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670802
研究機関愛媛大学

研究代表者

貴田 嘉一  愛媛大学, 医学部, 教授 (80093409)

研究分担者 伊藤 卓夫  愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (00243783)
戒能 幸一  愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (00204313)
後藤 義則  愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (10162166)
キーワードインスリン依存型糖尿病 / 予知 / 予防 / 膵島細胞抗体(ICA) / インスリン自己抗体(IAA) / 母乳栄養 / インスリン予防投与 / IGF-I
研究概要

1.臨床研究
(1)インスリン依存症糖尿病(IDDM)の予知、予防に関する研究
IDDMではその発症前から膵島細胞抗体(ICA)、インスリン自己抗体(IAA)などの自己抗体が検出されることが知られており、これらの免疫学的マーカーを用いてIDDMの発症を予知しようとする試みが欧米を中心に行われている。我々は1993年4月よりアメリカ カリフォルニア大学のS.Soeldner教授との共同研究を行っており、現在までに日本国内28施設から集められた330名の日本人IDDM患者の家族のICAとIAAを測定した。その結果、6名のICA陽性者と11名のIAA陽性者を発見し、そのうち両方の抗体が陽性であった1名についてはその後IDDMを発症し、予知が可能であった。
(2)IDDM患者の乳児期早期の栄養法についての調査
今日、IDDM発症の環境因子として乳児期早期の牛乳タンパクの摂取が注目されている。白人での疫学調査では、IDDMは母乳栄養児に比し早期にミルク栄養を開始した子供に有意に高い頻度で発症することが報告されている。我々は本邦のIDDM患者79名とその同胞98名の乳児期の栄養法の調査を行った結果、IDDM患者の母乳栄養の割合が24.1%であったのに対し同胞のそれは32.7%であったことがわかった。統計学的有意差はないものの、同一の母親でありながら同胞の比率よりIDDM患者では25%程度低値であった。
2.実験的研究
NODマウスやBBラットなどの動物モデルでは、顕性糖尿病発症前からのインスリンの予防投予によってIDDMの発症を抑制することが報告されている。我々は、インスリンと約65%の共通のアミノ酸配列をもち血糖降下作用も有するIGF-IをNODマウスに発症前から投与し、その効果を検討している。現在までに4〜10週齢までのIGF-Iの皮下注射は、10週齢時でのinsulitis(ラ島炎)を抑制することがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kaichi Kida: "ICA and organ-specific autoantibodies among Japanese patients with early-onset insulin-dependent diabetes mellitus -the JDS study-" Diabetes Research and Clinical Practice. 23. 187-193 (1994)

  • [文献書誌] Yukikazu Kaino: "Thyroglobulin autibodies in Type 1 diabetic patients and their relatives -measurement with highly sensitive assay." Diabetes Research and Clinical Practice. 22. 147-154 (1994)

  • [文献書誌] 戒能幸一: "糖尿病学の進歩 第29集(日本糖尿病学会編)" 診断と治療社, 印刷中 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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