• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

リソゾーム病の遺伝子異常、酵素蛋白異常と表現型に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670818
研究機関大阪市立大学

研究代表者

田中 あけみ  大阪市立大学, 医学部, 講師 (30145776)

キーワードβ-ヘキソースアミニダーゼ / αサブユニット / βサブユニット / major mutation / Tay-Sachs病 / Sandhoff病
研究概要

I、β-ヘキソースアミニダーゼ、αサブユニットの遺伝子異常:(1)1993年に、日本人のTay-Sachs病患者の変異対立遺伝子の約8割を占める共通の変異(major mutation)を見つけ、さらにこれが日本の本州を中心に高頻度に認められることも明らかにした。他方、沖縄県の患者で本土と異なる変異を見つけたことから、沖縄県における前述のmajor mutationの頻度を本土と比較した。本土では、約150人に1人がmajor mutationの保因者であったが、沖縄県では、200人を検索したが保因者は見つからず、現在まだ進行中ではあるが、頻度は本土より低いものと推測される。(2)COS細胞において、major mutationを持つ異常αサブユニットと正常βサブユニットとを同時発現させ、異常αサブユニットと正常βサブユニットとが結合する状態をウエスタンブロット法により検討したところ、major mutationを持つ異常αサブユニットは、正常βサブユニットと結合できないことが明らかにされた。
II、β-ヘキソースアミニダーゼ、αサブユニットの遺伝子異常:βサブユニット異常症の頻度は、日本人においてはαサブユニット異常症に比べてはるかに少ない。遺伝子変異についても、αサブユニットに比べて、世界的にも報告は少ない。日本人では、若年型のSandhoff病で2つ、乳児型で1つ報告されている。申請者は、乳児型の4症例について、2つの変異を明らかにした。うちの1つは、若年型で報告されたものと同じ遺伝子変異であった。これらの症例は、若年型、乳児型ともにホモ接合体であった。これらが同じ遺伝子型を有しているにもかかわらず、異なる臨床症状を呈している理由について、さらに検討をすすめている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 田中あけみ: "Gaucher病・Tay-Sachs病・Sandhoff病" Clinical Neuroscience. 12. 412-415 (1994)

  • [文献書誌] Akemi Tanaka: "Molecular Genetics of Tay-Sachs Disease in Japan" J.Inherited Metabolic Diseases. 17. 593-600 (1994)

  • [文献書誌] 長田みづほ: "最近5年間におけるリソソーム病の出生前診断" 臨床化学. 23. 221-227 (1994)

  • [文献書誌] 田中あけみ: "GM_2-ガングリオシドーシス" 遺伝子診断実践ガイド(中外医学社). 62-67 (1995)

  • [文献書誌] 田中あけみ: "GM_2-ガングリオシドーシス(Tay-Sachs病)" 臨床DNA診断法(金原出版). 303-305 (1995)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi