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1994 年度 実績報告書

アトピー性皮膚炎における角質細胞間脂質代謝に関する研究:皮膚バリアー機能障害に関与するセラミド量減少の成因について

研究課題

研究課題/領域番号 06670883
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

檜垣 祐子  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80189745)

研究分担者 村田 恭子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40246525)
吉川 伸子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80220606)
キーワードアトピー性皮膚炎 / 角質細胞間脂質 / セラミド / バリアー機能
研究概要

アトピー性皮膚炎患者23例(平均14.8歳)の前腕屈側の無疹部および皮疹部と、健常人23例(平均16.1歳)の前腕屈側からテープストリッピングにより採取した角層を材料として蛋白を抽出し、セラミド代謝に関連する角層中の酵素活性につき検討した。
セラミド合成酵素であるβグルコセレブロシダーゼは4-メチルウンベリフェロンを基質として反応させ、遊離する生成物の発する蛍光を酵素活性として測定、セラミダーゼは標識した^<14>Cパルミトイルスフィンゴシンを基質とし、反応の結果遊離するバルミチン酸の放射活性を酵素活性として測定した。
その結果、βグルコセレブロシダーゼ活性およびセラミダーゼ活性は、アトピー性皮膚炎患者で有意な変動は認められなかった。
一方、もう1つのセラミド合成経路であるスフィンゴミエリン代謝系につきコリン部分を^<14>Cで標識したスフィンゴミエリンを基質として角層から抽出した酵素液と反応させ、生成物の放射活性を測定したスフィンゴミエリン水解活性は、アトピー性皮膚炎患者の皮疹部で健常人の30倍、無疹部でも6倍と著しい亢進を示した。その反応生成物はスフィンゴミエリナーゼによって生成されるべきコリン、ホスホリルコリンではなくスフィンゴシルホスホリルコリンと推定され、アトピー性皮膚炎患者ではスフィンゴミエリナーゼのかわりにアシラーゼ活性をもつ別の酵素が誘導され、スフィンゴシルホスホリルコリンが生成される結果、セラミド量が減少する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 檜垣祐子: "角層セラミド代謝" 日本臨床免疫学会会誌. 17. 738-740 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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