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1994 年度 実績報告書

皮膚線維症におけるα_1(I)コラーゲン遺伝子転写調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06670889
研究機関川崎医科大学

研究代表者

籏持 淳  川崎医科大学, 医学部, 講師 (90172923)

研究分担者 長橋 美江  川崎医科大学, 医学部, 助手 (40258231)
愛甲 隆昭  川崎医科大学, 医学部, 助手 (30258230)
渡辺 圭介  川崎医科大学, 医学部, 助手 (80268606)
植木 宏明  川崎医科大学, 医学部, 教授 (30069017)
キーワード皮膚線維症 / α_1(I)コラーゲン / 遺伝子 / 転写 / TNF-α / DNA結合因子
研究概要

正常な真皮が保たれるためには、コラーゲンをはじめとする結合織の発現調節が正確になされる必要がある。皮膚線維症ではコラーゲンをはじめとする結合織の過剰な沈着が認められる。コラーゲンの過剰な沈着をきたす最も重要なメカニズムはI型コラーゲンの過剰な産生であり、これらの疾患においてもそれがI型コラーゲン遺伝子の転写レベルでの過剰産生によることが明らかにされている。我々はこれまでにその転写を調節する因子として、マウスの系でCBF、NF-1、ColF1などを同定し、その転写のメカニズムを徐々に明らかにしてきた。TNF-αはα_1(I)コラーゲンの発現を転写レベルで減少させることが知られているので、それをモデルシステムとして用い、転写の解析を行った。我々は、2.3kbpのヒトα_1(I)コラーゲンプロモーター遺伝子をCAT発現ベクターに結合したプラスミドを作成し、ヒト線維芽細胞にtransfectionして、TNF-α(1ng/ml)処理することによるCAT活性の変化を検討した。プロモーターを-2.3kbから-107bpまで削ったdeletion analysisによっても、TNF-αによるCAT活性の抑制がいぜん見られた。この領域での種々の点変異プラスミドを作成し解析した結果、-48から-33の領域にmutationを加えたプラスミドをtransfectionしてもTNF-αによるCAT活性の抑制は見られなかった。少なくともここの領域はTNF-αによるα_1(I)コラーゲンの遺伝子発現の抑制に関与していると思われる。gel mobility shift assayの結果においても、その部分に特異的に結合する因子の存在を明らかにしたので、現在それを解析中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hatamochi,A.: "Activation of fibroblasts proliferation by Werner′s syndrome fibroblast-conditioned medium." Journal of Dermatological Science. 7. 210-216 (1994)

  • [文献書誌] Hatamochi,A.: "Role of cytokines in controlling connective tissue gene expression." Archieves of Dermatological Research. in press. (1994)

  • [文献書誌] Takeds,K.: "Decreased collagenase expression in cultured systemic sclerosis fibroblasts." Journal of Investigative Dermatology. 103. 359-363 (1994)

  • [文献書誌] Mori,Y.: "Effects of tretinoin tocoferil on gene expression of the extra-cellular matrix components in human dermal fibroblasts in vitro." Journal of Dermatological Science. 8. 233-238 (1994)

  • [文献書誌] 籏持 淳: "細胞外マトリックス遺伝子発現調節におけるサイトカインの役割" 川崎医学会誌. 20. 31-40 (1994)

  • [文献書誌] 籏持 淳: "分子レベルからみた強皮症のコラーゲン代謝" 皮膚科の臨床. 36. 1655-1666 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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