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1995 年度 実績報告書

皮膚線維症におけるα1(I)コラーゲン遺伝子転写調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06670889
研究機関千葉大学

研究代表者

籏持 淳  千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (90172923)

研究分担者 黒田 啓  千葉大学, 医学部, 助手 (90225300)
新海 浤  千葉大学, 医学部, 教授 (90030957)
キーワードI型コラーゲン / 線維症 / 転写 / TNF‐α / VI型コラーゲン / コラゲナーゼ / cutis laxa
研究概要

皮膚線維症は真皮の主成分であるI型コラーゲンの真皮における過剰な沈着をその病変の特徴としている.コラーゲンの過剰な沈着をきたすメカニズムとして最も重要なことはI型コラーゲンの過剰な産生であり、既に強皮症やケロイドで,それが真皮線維芽細胞におけるI型コラーゲン遺伝子の転写レベルでの過剰産生によることが明らかにされている。これまでに私共はマウスα2(I)コラーゲン・プロモーター遺伝子に結合し、転写を制御する因子すなわち,CCAAT結合因子,Nuclear Factor 1, Co1F1 Binding Factorについての同定、精製、特徴づけ等をマウスNIH3T3細胞を用い行いその転写制御機構を解析してきた。本研究ではまずIn vitroの系でコラーゲン遺伝子発現を著しく抑制する TNF‐αを用い、ヒトα1(I)コラーゲンの転写調節の解析を行った。その結果、TNF‐αはヒトα1(I)コラーゲンプロモーター遺伝子上に存在する2つのDNA結合因子結合部位、すなわち同遺伝子の‐101〜‐97および‐46〜‐38部分を介してその転写を抑制することを明らかにした。我々はまた真皮に存在する新しいコラーゲンであるVI型コラーゲンの発現についても検討しておりcutis laxa線維芽細胞でその発現が増加していることを証明した。一方、コラーゲンの過剰な沈着をきたすメカニズムとしてその分解系の挙動も重要であるが、我々はコラーゲンの特異分解酵素であるコラゲナーゼ(MMP‐1)の遺伝子発現調節機構についても解析を行っており、以前に明らかにしたcutis laxa線維芽細胞のコラゲナーゼ遺伝子発現の上昇が、その遺伝子の転写レベルでTPA‐responsive elementを介してなされていることをCAT assayなどを用いて証明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hatamochi A,Mori K,Arakawa M,Ueki H,Kondo M: "Collagenase gene expression in cutis laxa fibroblasts is upregulated by transcriptional activation of the promoter gene through a TPA‐responsive element" J Invest Dermatol. (発表予定).

  • [文献書誌] Mori K,Hatamochi A,Ueki H,Olsen A,Jimenez SA: "The transcription of human α1(I)procollagen gene(CoLlAl)is suppressed by tumor hecrosis factor‐α through proximal short promoter gene" Biochem J. (発表予定).

  • [文献書誌] Hatamochi A,Arakawa M,MoriK,MoriY,Ueki H,Yoshioka H,: "Incveased expression of typeVI Collagen genes in cutis laxa fibroblasts" J. Dermatol Sci. 11. 97-103 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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