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1994 年度 実績報告書

無酸素脳症の磁気共鳴画像による検討:臨床例と培検例における比較検討

研究課題

研究課題/領域番号 06670897
研究種目

一般研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

高橋 昭喜  東北大学, 医学部附属病院, 助教授 (80148874)

研究分担者 坂本 澄彦  東北大学, 医学部, 教授 (20014029)
岩崎 祐三  東北大学, 医学部, 教授 (00142927)
キーワード磁気共鳴画像(MRI) / 低酸素脳症 / 虚血性変化 / 剖検脳 / 組織学的所見
研究概要

MRI・病理所見を比較検討するための方法としては,I生前MRIと剖検脳病理所見の対比,II死後MRIと病理所見の対比(Aフォルマリン固定後のMRI,B死亡直後のMRI)が考られる.死亡直後にMRIを施行する方法としては,
(1)解剖による脳取り出し前に検査する場合と,
(2)取り出した脳をそのままMRI室に運んで検査する場合がある.われわれはこれまでに,3種の方法で(I,IIB(1),IIB(2))各一例ずつMRI検査を施行できた.組織所見との対比検討は完了していないが,実際的な問題点がいくつか判明したので述べる.
1.生前MRI施行例における比較では,MRI検査と剖検までの時間間隔,その間のMRI内組織変化の有無(respirator brainなど)が問題となる.
2.死亡直後のMRIでは,まず近年,剖検数が大きく減少しているという大きな問題がある.
3.日常の検査業務に支障を来したり,夜間や休日の時間外にMRIを行う必要が生じる.
4.剖検によって取り出した脳のMRIでは,脳の変形,空気のア-ティファクトなどの画像劣化が生じた.この問題点を解決するために生食を満たせる容器を試作中である.
5.解剖前に脳MRIを施行した例で最も良好な画像が得られた.ただし,検査待ち患者への影響,検査技師の心理的抵抗などの問題点は残った.
6.フォルマリン固定後の脳MRI施行の経験はない.文献的には報告があるが,脱水による画像の変化が大きい.また検査室にフォルマリン臭が残ることが危惧される.今後は例数を増やし,病理組織所見との対比を進めていきたい.また導入予定の新MRI装置によってFLAIR法も適用してみたい.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Takahashi.Shoki.: "The anterior choroidal artery syndrome I.Microangiography of the anterior choroidal artery" Neuroradiology. 36. 337-339 (1994)

  • [文献書誌] Takahashi.Shoki.: "The anterior choroidal artery syndrome II.CT and/or MR in angiographically verified cases" Neuroradiology. 36. 340-345 (1994)

  • [文献書誌] Takahashi.Shoki.: "Contrast-Enhanced MR imaging of dural sinus thrombosis:Demonstration of the Thrombosis and Collatral" Channels Clinical Radiology. 49. 639-644 (1994)

  • [文献書誌] Takahashi.Shoki.: "Extent andLocation of Cerebral Infarcts on Multiplanar MR Images:Correlation with Distribution of" Perforating Arteries on Cerebral Angiogrms and on Cadeveric Microangiograms American J.Roentgenology. 163. 1215-1222 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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