研究概要 |
【目的】脳血流測定法である非放射性キセノンガスを用いたXe-CTの定量性を検討し、大脳深部における脳血流量を客観的に評価できることを明らかにすることが初年度の研究目標である. 【対象・方法】定量的評価の可能な^<133>Xe-SPECTの行われた25臨床例に対してXe-CTを施工し,両者の相関関係を検討した.両者の検査施行時期は1ヶ月以内とし,半卵円中心レベルの半球における脳血流量を測定した. 【結果】^<133>Xe-SPECTの値を"y",Xe-CTの値を"X"として25症例50大脳半球における相関を調べると,y=0.80x+13.3,相関係数r=0.83という良好な結果が得られた.25例中,検査時期により脳血流量に大きな変化が起こると予想された疾患の患者と測定断面が明らかに異なる患者を除いた14症例28大脳半球で同様の相関を検討すると,相関係数はr=0.94となり,十分定量性があることが証明された. 【結論】^<133>Xe-SPECTに比べ空間分解能の高いXe-CTが,定量性においても信頼性のあることが証明された.Xe-CTは,脳深部における局所脳血流量を測定する方法として有用である.
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