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1995 年度 実績報告書

悪性腫瘍内における低酸素性組織の存在割合のイメージングに関する基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 06670911
研究機関福井医科大学

研究代表者

山本 和高  福井医科大学, 医学部, 助教授 (50158268)

研究分担者 山田 弘樹  福井医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (70252004)
吉田 正徳  福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00166969)
キーワード低酸素性組織 / 腫瘍イメージング / ニトロイミダゾール / オートラジオグラフィ / MRスペクトロスコピー / 放射線治療
研究概要

平成7年度は、放射線増感剤として開発され低酸素性細胞への集積機序が研究されているニトロイミダゾールにフェノール基を付加した誘導体を作成し、これを放射性ヨードで標識した放射性化合物を用いて、まず、培養細胞において酸素濃度の低下に比例して細胞への放射能集積が増加することを確認した。続いて、皮下に実験腫癌を移植した担癌マウスにI-125標識化合物を静注し、体内放射能分布を測定した。正常組織に比較して腫癌の放射能の経時的な減少は緩徐で、投与2時間後には腫癌の放射能は血液の約3倍となり、低酸素性組織を多く含む悪性腫瘍の陽性描画は可能であると考えられたが、腫瘍に集積した放射能の絶対値はあまり高値ではなく、今後さらに改良の余地があると考えられた。オートラジオグラフィで検討した腫瘍内の放射能分布はかなり不均一で、壊死組織には集積せず、ブドウ糖代謝を反映するデオキシグルコースの分布と類似していた。放射線照射後には、腫瘍への放射能集積は低下する傾向が認められたが、MRスペクトロスコピーによる検討でも、照射後には低エネルギーリン酸化合物の相対的な減少、pHの上昇が認められ、腫瘍組織の再酸素化がうかがわれた。腫瘍内の低酸素性組織を核医学的診断法により陽性描画できる可能性が示され、さらに定量的な評価を行うことにより、治療効果の早期診断にも利用できるものと期待された。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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