研究課題/領域番号 |
06670938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
煎本 正博 順天堂大学, 医学部, 講師 (50232632)
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研究分担者 |
竹内 信良 順天堂大学, 医学部, 助手
直居 豊 順天堂大学, 医学部, 講師
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | 大腿骨頭壊死 / 脂肪抑制MRI / SLE / Magnetic Resonance Cholangiopancreatography / 疲労骨折 / contrast media |
研究概要 |
1.家兔に実験大腿骨頭壊死症を作成し、そのMRI像と病理組織を比較する予定であった。家兔大腿骨頭部の正常MRI撮像法は確立し、発表した。しかし、実験大腿骨頭壊死作成方法に問題があり、研究期間内には異常MRI像を撮像することはできなかった。準備段階の経験を今後の研究に生かしたい。 2.ステロイド剤を長期投与されているSLE26症例にガドリニウム造影併用脂肪抑制MRIを行い、9例に大腿骨頭壊死を認め、3例に骨頭のびまん性造影を認めた。MRIの経過観察により大腿骨頭壊死症例3例で病変の進行を認めた。造影併用脂肪抑制画像で認められた骨頭のびまん性造影は大腿骨頭壊死症の早期所見であることが予想されたが、経過観察中に大腿骨頭壊死に移行したものはなく、されに長期の経過観察が必要と思われ、現在も経過観察中である。 3.夲研究の臨床部門で確立された造影併用脂肪抑制画像による診断法は他の骨関節疾患にも応用が可能であった。疲労骨折の診断では造影併用脂肪抑制画像により骨折に伴う所見を鋭敏に検出することが可能になった。造影併用脂肪抑制画像は関節リウマチの炎症組織(パンヌス)の骨内への浸潤も明瞭に抽出し、病勢診断に有用であった。大腿骨頭一過性骨萎縮症において造影併用脂肪抑制画像により本症の本態と疑われている骨頭内浮腫と考えられる所見を捕えた。これら造影併用脂肪抑制画像の骨関節疾患への応用については論文・学会発表にて報告した。 4.脂肪抑制画像法を改良し、画質を向上することができた。夲研究で用いた両大腿骨頭部の広い範囲を撮像できる脂肪抑制画像は大腿骨頭部以外にも応用できた。夲法の応用によりMRCP(磁気共鳴膵胆管造影:magnetic resonance cholangiopancreatography)の画像を飛躍的に向上することができ、その臨床応用の結果を夲研究の成果の一部として報告した。
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