研究課題/領域番号 |
06670982
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小島 卓也 日本大学, 医学部, 教授 (40014203)
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研究分担者 |
安部 恒一 日本大学, 医学部, 助手
高野 明夫 日本大学, 医学部, 助手
高橋 彰久 日本大学, 医学部, 助手
松浦 雅人 日本大学, 医学部, 助教授 (60134673)
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キーワード | 分裂病の異種性 / 出生季節 / 遺伝負因 / 探索眼球運動 / 事象関連電位 / 脳の形態的変化 |
研究概要 |
当該研究期間内に日大板橋病院精神神経科を受診した患者のうち、ICD-10の精神分裂病の診断ガイドラインを満たし、研究への同意を得られた症例は34例で、このうち冬季(12〜3月)に出生したもの(冬季群)は男性10例、女性4例で、年齢は20〜35才(平均27.6才)、罹病期間は0.2〜11.3年(平均4.3年)で、冬季以外(4〜11月)に出生したもの(非冬季群)は男性12例、女性8例で、年齢は18〜36才(平均27.1才)、罹病期間は0.1〜13.2年(平均3.9年)であり、年齢、罹病期間ともに両群間で有意差を認めなかった。これらの対象に探索的眼球運動(被験者にアイカメラを装着し、標的図とそれに類似した図とを比較・照合させ、最終的な確認時に生ずる注視点の動きをスコア化し計測)、事象関連電位(P_<300>:二音弁別oddball課題を用いERPを記録し、P_<300>成分の頂点潜時と振幅を測定)、反応時間(Shakowらの単純反応時間のパラダイムを施行し、単純反応時間、交差値、Set-Indexを測定)を施行した結果を表1に示したが、全ての項目において両群間に有意差は認めなかった。 次に、対象のうち20例(冬季群8例、非冬季群12例)の頭部MRI水平断面像の各スライスのデータから、大脳各部位の面積を計測する画像解析プログラムを利用して、全脳に対する側脳室、前大脳縦裂、シルビウス裂の面積比を計測したところ(表2)、やはり両群間で有意差は認めなかった。 今後は症例数を増やし、胎生期にA2インフルエンザの流行の影響を受けたと推定され遺伝負因を認めない例(インフルエンザ群)と、冬季またはインフルエンザ流行年以外に出生し遺伝負因の存在する例(遺伝群)の比較検討を進めて行く予定である。
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