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1994 年度 実績報告書

ラット脳に於ける抗うつ薬の動態と関連するモノアミン濃度変化に関する脳波学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06670983
研究種目

一般研究(C)

研究機関愛知医科大学

研究代表者

中澤 欽哉  愛知医科大学, 医学部, 教授 (80090421)

研究分担者 藤田 和幸  愛知医科大学, 医学部, 講師 (60247723)
鈴木 滋  愛知医科大学, 医学部, 講師 (80221323)
キーワード抗うつ薬 / 深部脳波 / ノルエピネフリン / ドーパミン / パワースペクトル / イミプラミン / クロミプラミン
研究概要

1.ラット脳に於ける抗うつ薬濃度変化と相応するモノアミンレベル変化:三環系抗うつ薬であるイミプラミン(IMP)とクロミプラミン(CIM)は体内で脱メチル化を受けて、それぞれデジプラミンとデスメチルクロミプラミンを生成する。IMP、あるいはCIMを一週間以上腹腔内投与を続けると、抗うつ薬及びその脱メチル体の脳内濃度は定常状態に達し、後者の濃度が前者の二倍高くなる。IMPの場合、10日間以上の投与で脳内ノルエピネフリン(NE)レベルが低下し、3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニルグリコール(MHPG)レベルが上昇する。他方CIMの場合、7日間の投与でMHPGレベルは上昇するが、NEレベルは変化しない。このNE系の変化は脱メチル活性代謝産物に基づき、CIMの効果の方が強いことが分かった。またクロニヂンの効果を検討した結果、IMP投与はα_2受容体の感受性低下を惹起するが、CIM投与はその感受性は変化しなかった。これらの結果は二つの抗うつ薬間に少なくとも脳内NE系に対する作用機序に関して相違があることを示唆している。抗うつ薬アモキサピン投与は脳内NE系の変化を認めず、ドーパミン系の代謝回転を亢進し、この亢進には脳部位によって耐性が認められた。
2.ラット深部脳波の解析:本研究課題としてはまだ予備実験の段階である。安定したラットの深部脳波を得るための実験条件の設定と生態情報解析プログラムBimutasの操作熟知などに時間を要した。現在ラット海馬の脳波収録は入力レベルも安定し、個体差の少ないパワースペクトル(PS)が得られる。各種抗うつ薬や抗不安薬投与により、PSに異なった変化を認める。IMP、ベンゾジアゼピン投与により全体のパワー値は減少するが、電気ショックにより増加、ノルトリプチリンの場合は変化しない。ペンチレンテトラゾール投与により、パワー値は、特に6-9Hzに於いて増加するが、この変化に対して電気ショックと抗不安薬は抑制的に、IMPはやや抑制的に作用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Nakazawa: "Correlative Changes of Brain Monoamine Levels with Pharmaco kinetic Alterations of Antidepressant Drugs:Dissimilarity between the Drugs." Neuropsychopharmacology. 10. 46 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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