研究課題/領域番号 |
06670987
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
稲山 靖弘 大阪医科大学, 医学部, 助手 (20257851)
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研究分担者 |
稲田 泰之 大阪医科大学, 医学部, 助手 (10268211)
康 純 大阪医科大学, 医学部, 助手 (40257853)
米田 博 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (30140148)
堺 俊明 大阪医科大学, 医学部, 教授 (20084874)
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キーワード | 双極性感情障害 / セロトニン受容体 / 分子遺伝学的研究 / 多型性 / SSCP法 |
研究概要 |
中枢において重要な役割を演じているセロトニンの受容体は、従来より薬理学的にいくつもの亜型に分類され、それぞれの亜型と精神疾患あるいは症状との関連が指摘されている。また、以前より抗不安抗うつ作用を有するブスピロンはセロトニン1A受容体機能刺激作用があることから、その受容体は感情障害の発症に関与していると考えられている。今回、われわれは、DSM-III-Rにて診断された双極性感情障害を対象に同遺伝子の全翻訳領域を解析した。末梢血よりDNAを抽出し、翻訳領域をSSCP法、シークエンスにて解析した。その結果、CCGからCTGに置換しており、アミノ酸においてプロリンからロイシンに置換していた。プロリンのホモ接合の純度において、正常対照群と双極性感情障害群の間に有意な差が見られた。したがって、セロトニン1A受容体遺伝子の構造変異が、感情障害の発症に関与している可能性が示唆された。 また、精神分裂病の発症との関与が指摘されているD2受容体のSer311/Cys311、セロトニン2A受容体遺伝子、セロトニン2C受容体遺伝子と双極性感情障害との間に相関は認められなかった。
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