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1995 年度 実績報告書

視床下部CRFの遺伝子発現を調節する脳内神経路に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06670998
研究機関東北大学

研究代表者

井樋 慶一  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (60232427)

研究分担者 須田 俊宏  弘前大学, 医学部, 教授 (30075452)
キーワード視床下部 / CRF / ACTH / 神経路 / 遺伝子 / mRNA / ラット / 下垂体
研究概要

アセチルコリン(ACh)は脳内の代表的神経伝達物質であるが,ACh作動性ニューロンは視床下部室傍核(PVN)のcorticotropin-releasing factor (CRF)産生細胞の近傍に神経終末を形成している。PVNにおいてAChがCRFの合成,分泌に及ぼす影響を明らかにするために,無麻酔ラットを用い,脳内微量注入法により直接PVN内にAChを投与し,Northern blot法を用いてPVN内CRF mRNAおよび下垂体前葉(AP)内proopiomelanocortion (POMC) mRNAの定量を行った。同時に末梢血中ACTHの変化を検討した。さらにAChの作用がいかなる受容体を介して発現するかを明らかにした。
平成7年度の研究により得られた結果の概要は以下の通りである。
1.無麻酔ラットPVN内ACh (1-100 pmol)投与後血中ACTHは用量反応性に増加し,30分で頂値を示し,120分で前値に復した。
2. PVN内ACh投与後120分でAP内POMC mRNAおよびPVN内CRF mRNAはACh (0.1-10pmol)用量反応性に増加した。
3.脳室内アトロピン前投与により,PVN内NA投与による血中ACTH増加は抑制されたが,ヘキサメソニウム前投与により抑制されなかった。
以上の結果は,PVNにおいてAChがCRFの合成および分泌を刺激することを強く示唆するものであり,ACh作動性神経路がCRFニューロンに対する刺激性の調節系であることが明らかとなった。またAChの作用はムスカリン受容体を介することが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Keiichi Itoi: "Microinjection of norepinephrine into the paraventricular nucleus of the hypothalamus shimulates corticotropin-releasing factor gene expression in conscious rats" Endocrinlogy. 135. 2177-2182 (1994)

  • [文献書誌] 井樋慶一: "脳内ノルエピネフリン作動性神経路による視床下部-下垂体-副腎系の調節機構" ACTH Related Peptides. 5. 27-34 (1994)

  • [文献書誌] Nariko Ohmori: "Effect of acetylcholine on corticofropin-releasing factor gene expression in the hypotholamic paraventricular rucleus of conscious rats" Endocrinology. 136. 4858-4863 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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