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1994 年度 実績報告書

リンパ系腫瘍における3q27転座の分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 06671110
研究機関独協医科大学

研究代表者

中村 裕一  獨協医科大学, 医学部, 講師 (20227896)

キーワードリンパ系腫瘍 / 3q27転座 / BCL-6遺伝子 / 遺伝子再構成
研究概要

1)t(3;14)(q27;q32)を有する細胞株、MD903よりゲノムライブラリーを作成し、転座切断点を含むクローンを得て解析したところ、14q32の免疫グロブリン重鎖遺伝子内のJHとCμの間で切断があり、3q27のBCL-6遺伝子の第1イントロン以下の構造遺伝子部分と5'→3'・・・5'→3'の向きに結合していた。また、14番染色体由来の部分内でもVDJ結合による再構成が起こっており、染色体転座によるDNA再結合はこれとは別個に生じていると考えられた。切断点周囲には、生理的な免疫グロブリン遺伝子再構成に関与するheptamer-nonamer様配列がみられた。
2)MD903細胞株では、BCL-6遺伝子mRNAは正常サイズのものに加え、それよりも大きいものの異常発現がみられるが、これにつき詳細に検討するため、cDNAクローニングを行ったが、未だ塩基配列での異常は見出だされていない。これは、異常があると予想される5'側を含むクローンが得られていないためと考えられ、再度cDNAライブラリーを作成し、現在検索中である。
3)B細胞型の悪性リンパ腫検体37例につきサザンブロットでスクリーニングしたところ、9例(24%)でBCL-6遺伝子の異常がみられた。これらの症例につきさらに詳細に解析したところ、うち3例では転座切断点周囲に欠失が起こっており、また、3例では複数のアレルで別個の再構成をおこしているものと思われた。さらに1例では転座を起こしていない方の染色体内に部分的な欠失がみられた。複数のアレルにBCL-6遺伝子の異常がみられた症例は悪性度が高く治療抵抗性であり、予後不良因子の1つである可能性があり、さらに多数例で検討予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nakamura,Y.,et al: "Biallelic DNA rearrangements and deletions within the BCL-6 gene in Bcell NHL." British Journal of Haematology. (in press). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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