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1995 年度 実績報告書

HIV感染者の創傷治療にかかわる基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671185
研究機関東京大学

研究代表者

江里口 正純  東京大学, 医科学研究所, 講師 (10114406)

研究分担者 藤井 祐三  toukyou大学, 医科学研究所, 助手 (40143515)
成内 秀雄  東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012741)
キーワードHIV感染者 / 創傷治癒能 / MAIDSマウス / 引張力 / 線維芽細胞
研究概要

-HIV感染者の線維芽細胞の培養-
1.患者の線維芽細胞の培養について。皮膚小片を培養したが、ステージ3:1例、ステージ4:3例の培養で、いずれもCell Lineの確立はできなかった。これはHIV感染者では晩期になると線維芽細胞のin-vitroでの増殖は不良であることを推測させるものである。
上記理由により、a)HIV感染者以外の手術症例3例で皮膚小片から線維芽細胞を培養し、Cell Lineを確立した。これを用いて培養細胞の増殖能の変化をAlmar Blue Assayで測定、培養液中にIL-2、IL-4を加えて検討したが、IL-2優位、IL-4優位で変化はみられなかった。b)HIV感染者、非感染者のmonocyteを培養し、その上清を培養線維芽細胞に加えて増殖能をみたが有意な差はみられなかった。
-MAIDSマウスを用いた実験-
1.B6マウスの腹腔内に10^4PFUのLP-BM5MuLVを注入しMAIDSマウスを作成
2.麻酔下に頸部背側皮膚を切開したあと縫合、10日目に創傷治癒測定用引張試験にて引張力を測定した。50mm/minのスピードで引張したところ、コントロールマウスでは175gの張力で断裂、MAIDSマウスでは21gであった。
-まとめ-
臨床手術症例でみるとステージ1、2では皮膚創傷治癒能に問題はなく、ステージ3、4では少なくとも2週間は治癒にかかっており、MADISマウス実験からもステージが晩期になると創傷治癒能が低下しているのが認められ、我々の提案しているHIV感染者の手術適応基準を支持するものである。今後もHIV感染者の創傷治癒能について基礎実験を続けていく必要があると考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Eriguchi: "Surgical Indication for HIV-infected Patients" Biomed.Pharmacother.50. in press (1996)

  • [文献書誌] 江里口正純: "特集/術後管理計画法.AIDS" 外科治療. 72. 949-952 (1995)

  • [文献書誌] 江里口正純: "消化器外科とAIDS" 消化器外科. 17. 1937-1944 (1994)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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