研究概要 |
MAOAマイクロサテライトにおける蛍光プライマーを用いた解析手法による内分腺泌腫瘍のClonalityの検討方法の確立 X染色体上のmonoamine oxidase type A(MAOA)遺伝子のマイクロサテライト部位を用いてPCRで増幅し、Clonalityを検討する方法を確立した。これまで報告されているのはheterozygosityの検定に^<32>Pとシーケンスゲルを必要とし、ラジオアイソトープの取り扱いが厳重な日本では不便であった。蛍光ラベルしたオリゴヌクレオチドを合成することにより、MAOA遺伝子のPCR産物をApplied Biosystems社のシーケンサーで泳動しGene Scan 672ソフトウエアを用いてClonality解析のより簡便な方法を確立した。原発性アルドステロン症14例、クッシング症候群5例、褐色細胞腫1例、男性化副腎腫瘍1例、甲状腺腫瘍4例の計25例(全例女性)を用いてMAOA遺伝子のheterozygosityについて検討した。その結果heterozygousが17例で、homozygouは8例でありheterozygosityは68%であった。また白血球および凍結腫瘍組織からのDNA抽出は8%DTAB液(8%dodecyltrimethylammonium bromide,1.5M NaCl,0.1M TrisHCl pH8.6,50mM EDTA pH8)と5%cetyltrimethylammonium bromide(CTAB)を用いた簡便な方法を確立し、小さい腫瘍組織からでも短時間でGenomic DNAを得られる手法を確立した。
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