胃悪性度に基づいた縮小手術特に腹腔鏡下胃局所切除に関して本年度得られた知見は以下の如くである。 1)FISH(fluorescense in situ hybridization)法を胃生検組織に応用し分裂間期においても染色体分析が可能であった。 2)第1、7、11、17番染色体のセントロメア-に対するプローベを用いて正常組織、腺腫、癌組織について検討したところ、腺腫においても染色体異常(polysomy、monosomy)が検出された。 3)リンパ節転移と染色体との関係をみると第7、11、17番染色体のpolysomyの出現と有為の相関関係を認めた。 4)腹腔鏡下手術を胃粘膜下腫瘍6症例に対して行い、腹腔鏡下ないし腹腔鏡補助下に胃局所切除が可能であった。
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