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1995 年度 実績報告書

c-mycアンチセンス分子のin vivoでのヒト癌細胞に対する抗腫瘍効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 06671213
研究機関九州大学

研究代表者

中島 秀彰  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (20253528)

研究分担者 渋田 健二  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (70253531)
村上 章  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60210001)
キーワードアンチセンス / c-myc / ヌードマウス
研究概要

平成7年度は次の2項目について検討し、下記の通りの知見を得た。
1)癌細胞株、臨床癌組織から得られた初代培養細胞におけるc-myc mRNAとprothymosin mRNA発現量の解析:昨年度報告した通り、我々はc-myc mRNAとprothymosin (PT)mRNAの半定量的測定法を確立した。この方法を用いて、まず9種のヒト胃癌細胞株におけるc-mycとPTのmRNA発現量を比較検討したところ、c-mycの発現が多い細胞株はPTの発現も多い傾向が認められた。次に、臨床胃癌切除60例を対象として、個々の胃癌症例における両遺伝子の発現量を求め対比したところ、胃癌各症例におけるc-myc mRNAとPTmRNA発現量との間には極めて有意な正の相関関係が認められた(r=0.73,P<0.0001)。この結果、c-mycに対するアンチセンス分子投与時のc-mycとPTの発現の変化を解析することにより、発癌におけるc-mycとPTの役割及び両遺伝子の相互関係を明らかにしうることが示唆された。
2)c-myc増幅やc-myc mRNA発現量とアンチセンス分子による増加抑制との対比:「どのようなタイプの癌細胞にc-mycに対するアンチセンス分子(AS/c-myc)の抗腫瘍効果が期待できるか?」という点を検討するために、食道由来細胞株(KSE-1,KSE-2)や臨床胃癌細胞由来の初代培養細胞を対象としてc-mycの増幅及びc-myc mRNA発現の程度と、AS/c-mycを添加した際の細胞増殖抑制の程度を対比した。その結果、AS/c-mycによる細胞増殖抑制の程度はKSE-1に比べKSE-2で大きかったが、両者のc-myc増幅の程度には差を認めなかった。一方、臨床胃癌細胞のc-myc mRNA発現の程度の大きい症例ではAS/c-mycによる細胞増殖抑制の程度が大きい事が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 渋田健二,中島秀彰,上尾裕昭 他: "胃癌におけるProthymosin-αmRNAとc-myc mRNAの定量的解析" 消化器癌の発生と進展. 17. 379-381 (1995)

  • [文献書誌] 上野裕昭,村上章 他: "c-mycに対するアンチセンス分子を用いたヒト乳癌細胞の増殖抑制とエストロゲン感受性の制御" 乳癌の臨床. (in press).

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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