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1995 年度 実績報告書

乳管内微小病変に対する乳管内視鏡下LASER治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671217
研究機関札幌医科大学

研究代表者

岡崎 亮  札幌医科大学, 医学部, 助手 (50213921)

研究分担者 成松 英明  札幌医科大学, 医学部, 助教授 (80045343)
平田 公一  札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
佐藤 卓  札幌医科大学, 医学部, 講師 (50205928)
岡崎 稔  札幌医科大学, 医学部, 講師 (30160667)
キーワード乳頭異常分泌 / 無腫瘤性乳癌 / 乳管内視鏡 / 乳頭内乳頭腫 / レーザー治療
研究概要

無腫瘤性乳頭異常分泌症例中、乳管内乳頭腫の画像診断所見と組織所見の対比を行い、内視鏡下LASER照射療法の適応症例を選択することが可能であることを確認した。この診断所見を基に本治療法の臨床応用を行った結果、予想以上に治療時間を要する症例が存在することが判明した。その解決策を探求する際に、1)照射量を増加させることによって治療効果が増大すること、2)照射量の増加は、外径0.20mmのbare silica-fiberを使用する限りその耐久性に限界があること、3)限られた空間である乳管内での操作は病変とfiberの間に接触が起こり得ること、を考慮しなければならない。その結果、bare silica-fiberに代えて、より優れた耐久性を持つmetal-coated silica-fiberを用いた。その結果LASER照射熱量を増量することが可能となり、fiberの先端部と病変の接触による装置の故障が改善された。しかし、1)大型の乳管内乳頭腫では治療に長時間を要すること、2)LASER照射に伴う乳管内の炎症と狭窄性変化が治療継続の妨げになること、などの問題点が存在する。本治療法の適応として、最大10mm以内の乳頭腫を対象とし、間欠的に照射を行うことが望ましいとの結論を得た。また、本治療法は両性病変の非手術的治療法として有用であるばかりではなく、乳頭腫の末梢側の乳管内に存在する微小な乳癌を検出、診断する上でも重要な意義を持つことを確認した。

  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "乳管内視鏡の実践" 臨床外科. 49. 33-40 (1994)

  • [文献書誌] Okazaki,A,et al.: "Significance of fiberopic ductoscopy of the breast in the diagnosis for nipple discharge." Int.J.Oncol.5. 391 (1994)

  • [文献書誌] Okazaki,M.,Okazaki,A.et al.: "Cytological diagnosis for non-palpable breast cancer:In nipple discharge cases with no palpable mass." Int.J.Oncol.5. 392 (1994)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "無腫瘤性乳癌の内視鏡形態:組織所見との対比" Mamma(第1回日本乳癌学会特集号). 76-77 (1994)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "乳管内良性腫瘍に対する乳管内視鏡下LASER照射" 治療. 76. 187-189 (1994)

  • [文献書誌] 岡崎 稔,岡崎 亮他.: "画像診断のポイント:乳管内視鏡のポイントI." Mamma. 19. 18-19 (1994)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "画像診断のポイント:乳管内視鏡のポイントII." Mamma. 20. 9-11 (1995)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "乳管内微小病変の進展形態からみた乳管内視鏡と乳管造影の診断的意義" 乳癌の臨床. 10. 282-283 (1995)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "乳管内視鏡所見からみた内視鏡下微小検体採取法の診断的意義" 乳癌の臨床. 10. 676-677 (1995)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "乳管造影" 臨床検査. 10. 1168-1169 (1995)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "乳頭異常分泌を主徴とするTo乳癌の画像診断" 臨床画像. 11. 92-98 (1995)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "乳管内視鏡の現況と問題点" Breast Cancer Today. 12. 2-8 (1996)

  • [文献書誌] 岡崎 亮他.: "乳腺甲状腺外科,Panel Discussion 3 非触知乳癌を診断する,バセドウ病を考える" 株式会社インターメルク, 41-50 (1994)

  • [文献書誌] 岡崎 稔,岡崎 亮他.: "乳房温存療法のすべて" Medical View社, 62-67 (1994)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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