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1996 年度 実績報告書

腹膜中皮と癌細胞間での接着因子の役割と抗接着療法による腹膜転移の抑制

研究課題

研究課題/領域番号 06671241
研究機関群馬大学

研究代表者

浅尾 高行  群馬大学, 医学部, 助手 (40212469)

研究分担者 長町 幸雄  群馬大学, 医学部, 教授 (30008289)
キーワード転移 / 癌細胞 / 細胞接着 / 接着因子 / 腹膜転移
研究概要

本年度は主に、In vivoの腹膜転移モデルを用いて抗細胞接着療法の可能性を検討した。
平成7年までのin vitroでの検討結果明らかとなった、腹膜への細胞接着阻害活性をもつFucose親和性レクチン、AALを用い腹膜転移抑制効果を検討した。その結果
(1)in vitroにおける細胞接着の抑制効果:AALの腹膜前処理により腹膜への細胞接着は無処置腹膜に比較し30%抑制された。この効果は、Fucoseの添加により中和され、レクチンの特異的作用と考えられた。ALL以外の6種のレクチンでは接着抑制効果は認められなかった。
(2)AALによる腹膜転移の抑制効果:腹膜転移重量は、5FU単独治療群で、566【plus-minus】101mg、5FUとAAL併用群で463【plus-minus】78mgで、AALが5FUの腹膜転移抑制効果を有意に促進した(p<0.
以上より、腹膜中皮と癌細胞の接着には、従来知られていない接着因子としてFucosyl糖鎖を含む糖蛋白の存在が示唆された。また、AALの腹膜投与は腹膜転移における"抗接着療法"として臨床応用が期待される。
今後は、臨床応用可能な、安全性と薬剤特性を持った抗接着薬のスクリーニングを進め検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 浅尾高行: "腹膜播種性転移における臓器特異性と細胞接着" Biotherapy. 10. 49-53 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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