研究課題/領域番号 |
06671247
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
皆川 正己 東京大学, 医学部(病), 助手 (60231619)
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研究分担者 |
橋本 雅司 東京大学, 医学部(病), 助手 (70221497)
國土 典宏 東京大学, 医学部(病), 助手 (00205361)
三條 健昌 東京大学, 医学部(病), 助教授 (90114503)
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キーワード | 肝再生 / 肝切除 / 肝硬変 / 肝細胞増殖因子 |
研究概要 |
平成6年度の実績は以下の通りである。 1)肝硬変ラットモデルの確立 四塩化炭素とフェノバルビタールの経口投与による方法で作成した。全投与期間での死亡率は24.1%で、生存ラットはほぼすべて組織学的に完成された肝硬変像を示し、本研究の目的に適したモデルであることが確認された。 2)肝切除実験 70%肝切除24時間後の^3H-thimidine incorporationは正常ラット37.3±3.4cpm/μgDNA(n=5,mean±SE)に対して、肝硬変ラットでは15.6±3.4cpm/μgDNA(n=5)で有意に低く、肝再生の障害が明らかになった。引き続いて、transforming growth factora(TGF-a)、epidermal groth factor(EGF)、インスリンなどの増殖因子の効果を検討している。 平成6年度中に肝硬変ラットモデルを完成し、組織学的検討を終了した。引き続いて行なっている肝切除実験では肝硬変ラットでの肝再生の障害が明らかなり、研究は順調に進行している。ただ、肝再生を評価するのにDNA合成と古典的な肝重量の変化のみでよいのか、という疑問が生じたため、ICGやアンミノピリン、アンチピリンクリアランスなどの肝機能の指標の変動も評価対象に加えるべく検討している。 本年度の研究業績としては次頁の如く、肝部分切除後の機能的再生について、その正常肝と硬変肝との比較、さらに99mTc-GSAなどを用いた肝機能評価法についての研究成果を発表した。
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