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1996 年度 実績報告書

肝癌の切除および治療における超選択的門脈塞栓術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06671250
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

五関 謹秀  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (10192072)

キーワード肝癌 / 門脈塞栓 / TAE / 集学的治療
研究概要

(1)門脈塞栓に用いる,安全で効果的な塞栓物質選択するために,家兎を対象として塞栓物質のスクリーニングを行ったが,ゼラチンパウダーの水溶液で門脈を塞栓すると、肝実質は2週間でほぼ正常に戻り、エタノラミンオ-レイトを追加する事により効果的な塞栓状態を招来する事が明らかになった。さらに我々の開発したダブルバルーン付きの4ルーメンPortal Occulusionカテーテルにより効果的な術中門脈遮断、さらにはそのカテーテルを介して選択的に門脈塞栓物質の注入が比較的容易に行えることも確認された。
そこで肝癌切除予定の臨床例を対象に,術中に切除予定の坦癌区域の門脈枝を選択的に塞栓し切除を行ったが,出血量の減少はもとより,術後の肝機能の回復も順調であり,亜区域もしくは区域程度の選択的門脈塞栓は安全に試行できる事が示唆された。
(2)術前の肝細胞癌例にTAE後7〜10日おいて門脈塞栓を行った後更に1ヶ月後にその区域の肝切所を行ったが,門脈塞栓ご一過性に肝機能悪化を認めたものの,膿瘍の形成,肝不全に陥った例は無く,予定どうり肝切除が行えた。さらに切除標本の検索から腫瘍細胞はほぼ壊死に陥っているおりDNAを合成しているS期細胞はほとんど認められないが,TAE後1週間以上を経過して門脈塞栓を行った例ではviableと考えられる細胞残存が増える傾向が認められた。
(3)以上より,TAE後1週間以内に門脈塞栓を行う事により,肝癌治療成績が向上することが示唆される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Goseki N.,et al.: "Procedures of Simultaneous Radical Resection Indicated for Prinary Synchronous Esophageal and Liver Cancers-From the Personal Experience of Three Cases." Hepato-Crastroenterology. 43. 1353-1358 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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