研究課題/領域番号 |
06671261
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
千賀 省始 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (20226690)
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研究分担者 |
山内 希美 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員
片桐 義文 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員
福地 貴彦 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員
鬼束 惇義 岐阜大学, 医学部, 助教授 (00092924)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | チオアセトアミド肝硬変 / 肝硬変 / 間歇的反復虚血 / 胆汁流量 / 肝虚血 / 虚血再灌流障害 / 高エネルギー燐酸化合物 |
研究概要 |
1.チオアセトアミド投与による薬剤性硬変肝および正常肝において連続60分間の肝虚血実験をラットを用いて行ない両者を比較した。 (1)虚血後1週間の生存率は薬剤性肝硬変は有意に低かった。 (2)再灌流後60分では薬剤性硬変肝は胆汁流量と胆汁流量の回復率は有意に低値であった。(3)肝組織中ATPは、再灌流後60分では薬剤性硬変肝は有意に低値であった。(4)肝組織中TANは、再灌流後60分では薬剤性硬変肝は有意に低値であった。(5)エネルギーチャージは、再灌流後60分では薬剤性硬変肝は有意に低値であった。 したがって、正常肝に比して薬剤性硬変肝は虚血耐用性が低下していることが判明した。 2.チオアセトアミド投与による薬剤性硬変肝において、連続60分間の肝虚血と5分間の再灌流を挿んで15分間の肝虚血を4回、計60分間行なう間歇的反復虚血をラットを用いて比較検討した。 (1)虚血後1週間の生存率は間歇的反復虚血群は、連続虚血群に比較して有意に高かった。(2)胆汁流量および胆汁流量の回復率は、再灌流後60分において間歇的反復虚血群は連続虚血群に比較して有意に高値であった。(3)肝組織中ATPは、再灌流後60分において間歇的反復虚血群は連続虚血群に比較して有意に高値であった。(4)肝組織中TANは、再灌流後60分において間歇的反復虚血群は連続虚血群に比較して有意に高値であった。(5)エネルギーチャージは、再灌流後60分において間歇的反復虚血群は連続虚血群に比較して有意に高値であった。 以上の結果より、薬剤性硬変肝に対して60分間の虚血を必要とする場合には、間歇的反復虚血は連続虚血と比較して虚血再灌流後の肝のviabilityが保持され有用であることが示唆された。
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