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1994 年度 実績報告書

大腸癌における癌遺伝子・癌抑制遺伝子の組織内局在に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671262
研究機関浜松医科大学

研究代表者

川上 和彦  浜松医科大学, 医学部, 助手 (10252181)

研究分担者 宮川 厚夫  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教員
馬場 正三  浜松医科大学, 医学部, 教授 (40107818)
寺川 進  浜松医科大学, 光量子医科学研究センター, 教授 (50014246)
キーワード大腸癌 / 転移 / 浸潤 / ヒト大腸癌肝転移モデル / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / PCR / UPA
研究概要

マウスを用いたヒト大腸癌の肝転移モデルの原発巣と転移巣を対象とし,in situ PCR法でu-PAのRNAレベルにおける組織上での発現局在の固定を試みたが、条件設定上の問題でいまだ検討中である。その前段階として,competitive PCR法を用いて癌組織中のu-PAのmRNA発現の定量を行った。
方法:マウスを用いたヒト大腸癌肝移転モデルの原発巣4株を対象とした。検体A,Bは同所移植率80%、検体C、Dは同所移植率50%の高転移株である。total RNAはRNeasy Total RNA Kit (Qiagen社)を用いて4検体の凍結資料より抽出した。抽出したtotal RNAを鋳型にし,First-Strand cDNA Synthesis Kit (Pharmacia社)を用いてcDNAを合成した。Competitive PCRのcompetitorはCeliらの方法(Nucleic Acids Res,1993)を用いてβ-actin,u-PAに特異的なものを準備した。まず大まかなcDNA濃度を知るために対数希釈段階(10^6倍)を用いてPCRを行った。次により狭い範囲(32倍)で2回目の測定を行い,cDNA濃度を定量した。資料間の比較はhouse keeping gene であるβ-actinを内部標準として行った。
結果:4検体のうち比較的高転移株である検体Aは、検体CDと比較して10倍のuPAの発現が検出されたが、検体Bでは有意の差を検出しえなかった。
考察:今回対象とした4検体のうち比較的転移能の高いA株でuPAの発現が高いことがわかり,uPAの産生が癌転移のメカニズムに関与していることが示唆された。同様に転移能の高いB株では高いuPA発現が検出されなかったが、測定の精度が不足している可能性があるとともに、B株はA株と比較して継代数が少なく、不安定な要素を持つ株である点もその理由として考えられる。今後検索数を増やすとともにより高精度の測定を行い、その他の癌遺伝子の発現を追加測定し、癌転移・浸潤のメカニズムを解明していきたい。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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