研究概要 |
Carnitineがミトコンドリアのmembrane poreの開閉(MMP)に関与しているか否かについて検討した。 結果 1)200g前後のWistar系雄性ラットを用い、既存の方法にて肝遊離ミトコンドリアを作成した。遊離ミトコンドリア1mg/mlは200μM xanthineおよび3、6unite/ml xanthine oxidase(XO)とincubateし、ミトコンドリアにoxidative stressを与えた。このoxidative stressに対して1、3、5mM carnitine付加してMMPおよびミトコンドリア機能について検討した。 2)XO添加によりcarnitine非付加ではミトコンドリア膜は急激に膨化した。それともに細胞内Ca^<2+>急激に細胞外へと逸脱した。この逸脱はcanitine添加により阻害された。 クラーク電極を用いてミトコンドリア機能ついて検討した。Pyruvate,β-hydroxybutyrate,succinate,ascorbateを基質としてその酸素消費量について検討したところ、carnitine非添加においては急激な酸素消費量の減少を認めたが、carnitine添加により、その消費量の減少抑制を認め、ミトコンドリア機能は維持されていた。 4)細胞内Ca^<2+>濃度はcarnitine添加群の方が、有意に高値を維持していた。 結論 以上より、carnitineには酸化的ストレスの際のミトンドリア障害とりわけMMPを抑制することが判明した。
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