研究概要 |
LewisおよびFisher ratsを用い、Ono-Lindsey法に準じて、F-L (allografts), F-L (+CsA)モデルを作成した。この際、ドナー心は左心室圧負荷モデル(近江法)とした。4、7、14、21、28、56日でサンプリングと同時に凍結し、18μmの凍結切片を作成した後、「3H]-CGP12177でincubationし、IP(イメージングプレート)とコンタクトし、BAS3000を用いて画像化した。その画像からベータ受容体の定量、局在の変化を解析し、病理標本と比較検討した。 ベータ受容体の分布は、レシピエント心ではF-L、F-L(+CsA)群ともに、部位別の変化や時期での変化に乏しかったが、ドナー心では両群ともに変化に富んでいた。移植後4日目の標本では、除神経によるup-regulationや軽度の拒絶反応を反映したベータ受容体の増加、部位別のバラツキが見られた。受容体の増加は、7日目まで見られ、以後は次第に減少した。また、拒絶反応が、強くなる程、ベータ受容体の減少、部位別のバラツキが著明となったが、いづれの標本でも、部位別には、左室、中隔、右室の順に受容体数が多かった。 現在、in vivoの標本の作成が終了し、データの分析中である。 また、新しく、マクロファージのligandを用い、同様の手法で拒絶の診断のための実験を始めている。
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