研究課題/領域番号 |
06671336
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
藤野 昇三 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10209075)
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研究分担者 |
岡田 慶夫 滋賀医科大学, 学長 (10106825)
森 渥視 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80026971)
朝倉 庄志 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90222570)
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キーワード | 生物肺 / 灌流固定 / 人工肺 |
研究概要 |
1)遊離肺を用いた肺機能評価システムの開発・改良: 肺動脈送血・左房脱血の遊離肺機能評価システムを用いて灌流固定肺の肺機能を評価した。従来より我々が用いてきたシステム(ローラーポンプを用いて閉鎖回路で持続灌流し、測定時には三方活栓を切り換えることにより静脈血を間歇的に灌流し、静脈血灌流時点でのガス交換能、肺動脈圧、気道内圧を同時に観察する)を改良し、回路にmechanical oxygenatorを組み込み、これをdeoxygenatorとして働かせることによってガス交換能の持続的評価を可能とした。 2)摘出肺の固定: 家兎心肺ブロック・成犬右下葉を評価対象として、肺保存液(EP3液)で前灌流後、換気下で下記各種固定液での灌流固定を行った。灌流固定が終了した時点で再び肺保存液を灌流し固定液の洗い流しを行い、血液灌流を可能とした。今年度検討した固定液は、各種濃度のホルマリン、パラホルムアルデハイド、グルタールアルデハイドなどこれらの混合液であり、低濃度のパラホルムアルデハイド・グルタールアルデハイド混合液が比較的良好な成績を示した。 3)当該年度のまとめ: 従来のシステムにmechanical oxygenatorを組み込み、これをdeoxygenatorとして働かせることによってガス交換能の持続的評価が可能となった。しかし、mechanical oxygenatorの容量の問題や血栓形成の対策に時間を要し、灌流固定実験はまだ十分には行えなていない。これは次年度の大きな課題である。現在までの所、各種固定肺はやはり3〜4時間でガス交換能を失い、非固定肺に劣る結果である。原因としては、固定による組織間隙の拡大により肺胞内への血漿成分の漏出が生じるためと考えられる。高濃度短時間の固定と比較し低濃度長時間の灌流固定の方が障害がより少ないと思われ、現在検討を進めている。固定液による灌流固定がこの問題を解消できない場合はその他の固定方を試みる必要がある。
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