研究分担者 |
奥野 洋明 生命工学研, 生体物質部, 室長
坪井 康次 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (90188615)
青柳 一正 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (40114029)
早川 吉則 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (90101740)
丸橋 晃 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (30114135)
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研究概要 |
今年度は神経膠腫細胞(U251)に対する電離放射線・抗癌剤(CDDP)のラジカル反応発現と細胞致死効果についてin vitro研究を行った。 (方法) 1.U251細胞1×10^4〜1×10^5個を2日間培養し、mediumはDMEM+10%FCSを用いた。培養3日目に蛍光色素DCFHDA(2',7'-dichlorofluosrescein diacetate)を5μM投与して30分間coculture、その後に放射線照射、抗癌剤投与によるラジカル発現細胞数、細胞致死効果を検討した。電離放射線はGammacell装置にて0.5,1.0,3.0,5.0Gyの単独照射を行った。抗癌剤はCDDP5,50,100μg/mlを各々投与し、30分間U251培養細胞とcocultureした後、通常のDMEM+10%FCS液にて培養した。 2.ラジカル発現細胞数の検討は 1)画像解析装置Argus100(浜松フォト)による定性的、定量的評価 2)FACSortによるDCF蛍光強度の右方偏位の程度によって評価した。 3.細胞致死効果は各治療後1日目のコントロールに対する生存細胞比(率)で評価した。 (結果) 1.放射線照射や抗癌剤投与による細胞致死効果とラジカル反応発現の程度は相関的であった。 2.ラジカル反応発現から細胞死に至るまでにtime lagがみられた。 3.U251神経膠腫細胞においても放射線、CDDP刺激による酸化効果が見られた。 当該年度のin vitro実験では、ほぼラジカル反応の定性化の実験条件はととのった。 次年度はこの条件下でスカベンジャー薬剤の投与法及び陽子線照射実験を計画する。
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