研究課題/領域番号 |
06671381
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
安藤 隆 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教授 (90126722)
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研究分担者 |
郭 泰彦 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (90242718)
西村 康明 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60198512)
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キーワード | calcium / NMDA / nitric oxide / hippocampal slice |
研究概要 |
神経細胞内伝達物質として重要な、細胞内カルシウムイオン濃度([Ca^<2+>]i)とnitric oxide(NO)との関係を明らかにすることは、虚血時の病態解明において重要と思われる。ラット海馬スライス標本における[Ca^<2+>]i変化を測定するモデルを作成し、NO donorであるSodium Nitroprusside(SNP)、S-nitroso-N-acetylpenicillamin(SNAP)とNO inhibitorであるN-nitro-L-arginine(L-NNA)が、N-methyl-D-asparate(NMDA)によって誘発される[Ca^<2+>]i変化に及ぼす影響並びに、低酸素無グルコース負荷に対するSNPの作用について検討した。 NMDA(100μM)を含む人工脳脊髄液で潅流すると[Ca^<2+>]iは、一過性に急激に上昇した。NMDAとSNPの同時負荷により[Ca^<2+>]iの上昇の程度はSNP濃度依存性に減少した。NMDA単独と上昇の程度に差はみられなかった。L-NNA前投与後、NMDAとSNPの同時負荷ではSNP濃度依存性に減少した。低酸素無グルコース負荷による持続的な上昇に対してSNPは抑制効果を示さなかった。 SNPはNMDAにより誘発される[Ca^<2+>]iの上昇を抑制したが、100倍のNO様作用を有するSNAPでは抑制せず、また、NO合成酵素抑制剤の前投与でも[Ca^<2+>]iの上昇の抑制しなかったことより、SNPの[Ca^<2+>]i上昇を抑制はNOを介さない別の機序が推測され、SNPをNO作用性薬剤として使用するのは注意が必要と思われた。
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