研究概要 |
1)in vitro実験による応答機構解明 ラット胎仔より神経細胞一次培養系を作成し、軽度の低酸素負荷がその後の高度の低酸素負荷に対する耐性現象をもたらし得ることを明らかにし、またbFGFの発現が一つの因子である可能性をNorthern blot、Western blot法で示した(1994・神経化学)。 in vivo実験による応答機構解明 ラット大脳皮質体性感覚領野切除モデルにおいて、bFGFの投与が視床神経細胞の逆行性変性を抑止することを明らかにした(1994,Rest Neurol Neurosci)。さらに同モデルでのbFGF receptor mRNA並びに蛋白の発現変化を検索した(1994,Mol Brain Res)。またc-fosの発現を検索し、NMDA受容体活性化との関連性を明らかにし、外部より投与したbFGFがc-fos発現を修飾することを明らかにした(1995,Mol Brain Res).別にラット中大脳動脈閉塞モデルにおいて脳梗塞巣周囲の大脳半球においてもbFGF receptor mRNAの発現亢進を明らかとし(1994,Rest Neurol Neurosci)、外傷並びに虚血性脳損傷に対する応答機構をbFGFを中心として解析した。 ラット顔面神経損傷モデルにおいて、成長抑制因子(GIF)遺伝子が通常状態では豊富に発現されているのに比し切断後には発現が認められなくなることをin situhybridization法を用いて示した。(1995,Mol Brain Res)
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