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1995 年度 実績報告書

血管平滑筋細胞の収縮蛋白制御機構から見た脳血管攣縮の発生機序

研究課題

研究課題/領域番号 06671416
研究機関岩手医科大学

研究代表者

土肥 守  岩手医科大学, 医学部, 講師 (60197994)

研究分担者 佐藤 誠  岩手医科大学, 医学部, 教授 (80048248)
小川 彰  岩手医科大学, 医学部, 教授 (10204067)
キーワードクモ膜下出血 / 脳血管攣縮 / 脳血管平滑筋 / Calponin
研究概要

脳血管攣縮の発生機序の解明については、牛中大脳動脈における40mM KCl収縮に対するtrifluoperazine のdose-inhibition curveが、saponinによる内皮の除去と10nMのokadaic acidによるprotein phosphatase 1Aの阻害によって有意に左方偏位し、この変化はgryceryl trinitrateを追加することにより消失した。これは、okadaic acidによってcalponinのリン酸化による抑制が持続したためと推測された。さらにこの偏位はクモ膜下出血モデルでの攣縮血管の標本における結果と同様であるため、攣縮血管ではcalponinのリン酸化が持続しているか、量の減少や機能低下が考えられた。この結果については第23回日本心脈管作動物質学会(松本)と第53回日本脳神経外科学会(徳島)において発表している。血管平滑筋において収縮発生に重要な役割を果たしていると考えられるcalponinの量について、我々は、イヌのクモ膜下出血モデルにおいてday 2, day 7においてcalponinが減少することをwestern blottingを用いて明らかにしており、第10回スパズムシンポジウム(京都)と第53回日本脳神経外科学会(徳島)において発表している。
また、脳血管攣縮の発生はmulti fuctorialであると考えられるため、脳血管攣縮の原因物質の相互増強作用について、40mM KCl, caffeine, PGF2αの収縮に対して1mM Oxy-HB, 10nM 5-HT, 1nM endotheoin-1、0.3μM PDAを10分間前投与してcontrol収縮が各々どれだけ増強されるかを計測する事により、収縮増強物質の血管平滑筋細胞におけるacting siteの解析を定量的に試みた。この結果については第10回スパズムシンポジウム(京都)において発表した。さらにMAP kinase activator の収縮発生機序の解明を行い、第11回スパズムシンポジウム(京都)第54回脳神経外科学会総会において発表した。治療法開発の目的で、脳血管拡張薬であるibudilastの平滑筋弛緩機序についても検討を行い、第20回日本脳卒中学会(横浜)、第17回東北脳血管障害懇話会(仙台)において発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 土肥守他: "脳血管攣縮における平滑筋収縮制御蛋白の関与" 脳血管攣縮. 10. 161-165 (1995)

  • [文献書誌] 太田浩彰、土肥守、紺野広、佐藤誠、小川彰: "各種脳血管攣縮物質の相互増強効果の定量的解析" 脳血管攣縮. 10. 147-151 (1995)

  • [文献書誌] 土肥守、小川彰: "ウシ中大脳動脈における各種収縮物質に対するibukilaseの弛緩効果の発生機序について" 第17回脳血管障害懇話会講演集. 17. 55-59 (1995)

  • [文献書誌] 土肥守、小川彰: "血小板由来MAP kinase activatorによる脳血管攣縮の発生機序" 脳血管攣縮. 11(in press). (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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