研究課題/領域番号 |
06671429
|
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
横田 晃 産業医科大学, 医学部, 教授 (80040583)
|
研究分担者 |
木下 良正 産業医科大学, 医学部, 助手 (00258617)
河野 精一郎 産業医科大学, 医学部, 助手 (90258616)
|
キーワード | 実験水頭症 / 脳室短絡術 / 脳外套修復 / MRI / 脳弾性能 / bFGF |
研究概要 |
前年度に引き続き、実験水頭症を作成して、MRIによる髄液性浮腫の観察と解析を行うとともに、短絡管設置脳の弾性能に関する実験を行った。更に本年度の新規実験として水頭症および短絡管設置後の脳について免疫組織化学的検索を行った。結果の概要は次の通りである。 1)分子拡散強調画像法による髄液浮腫の解析:脳室拡大に伴って、拡散係数が脳室周囲白質で上昇し、皮質と視床では減少することがわかり、T2強調画像で示される脳室周囲白質の高吸収域は髄液性浮腫を現すものと考えられた。 2)短絡管設置脳の弾性能:水頭症群および短絡術群では頭蓋内圧-容積係数(PVI)が正常対照群と較べて有意に低下していることから、短絡管設置によって修復された脳外套では弾性能が低下していることが証明された。 3)免疫組織化学的検索:水頭症脳および短絡管設置脳では増殖したアストロサイトにbFGFの発現が見られたことから、短絡管設置によってもたらされる白質修復の主体であるastrogliosisがbFGFによって制御されていることが推察された。 これらの実験結果は関連学会において口述発表し、現在それぞれの実績について論文を作成中である。
|