研究課題/領域番号 |
06671463
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
藤井 徹 長崎大学, 医学部, 教授 (60136661)
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研究分担者 |
難波 裕幸 長崎大学, 医学部, 助教授 (80237635)
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
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キーワード | 副甲状腺ホルモン関連ペプチド / トランスフォーミング成長因子 / アンチセンス / S化オリゴDNA / 遺伝子治療 / 口蓋裂 |
研究概要 |
正常口蓋の発生は口蓋突起の垂直方向への成長、それの水平挙上及びその後両側口蓋突起の融合により完成する。この口蓋形成におけるトランスフォーミング成長因子(TBFβ)及び副甲状腺ホルモン関連ペプチド(PTHrP)の発現を免疫組織化学及びin situ hybridization法を用い検討した。両因子とも口腔側及び鼻腔側上皮、また骨化中心において発現の増強が見られた(第2回形成外科学会基礎学術集会 1994年 横浜)。従来より口蓋形成をはじめとする器官形成には上皮-間葉相互作用が重要と考えられてきたが、我々は他の組織発生や再生においてTBFβやPTHrPがそのmediatorの一つである可能性を示唆する結果を得た(Endocrinology 134;1936-1942,1994)。口蓋形成においてもTBFβやPTHrPが上皮-間葉相互作用のmediatorとして重要であると考え、これら作用機構解明のため、羊水中へPTHrPに対するanti-sense S化オリゴDNA投与を行なったが、現時点では有意なknock-outが得られなかった。S化オリゴDNAは羊水中でも非常に安定で1週間後でも分解されない事を確認しており、Drung Delivery System(DDS)に問題があるものと思れる。また発現ベクター(β-gal)の羊水中投与ではembryoの一部にその発現を確認しており、DDSに改良を加えれば可能であると思われる。lipofectinを担体として用いジゴキシゲニン化したS化オリゴDNAを投与して分布状態を分析したが、lipofectionではembro中にDeliveryされていないようである。今後担体としてリポゾーム及びウイルスを用いDelivery効率を上げられないか検討する予定である。
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