研究課題/領域番号 |
06671464
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
平野 徹 長崎大学, 医学部, 講師 (00108284)
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研究分担者 |
岩崎 勝郎 長崎大学, 医学部, 教授 (60039542)
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キーワード | Avascular necrosis / Femoral head / Spontaneously hypertensive rats / Lateral epiphyseal vessels / Vascular casts / Scanning electron microscope |
研究概要 |
大腿骨頭壊死を頻発する高血圧自然発症ラット(SHR)の骨頭栄養血管には壊死発生前にどのような形態的特徴があるかを調べるため、まず対照である通常ラットの骨頭栄養血管の発生を血管鋳型標本の走査電顕によって検索した。その結果、ラットの大腿骨頭を栄養する主な血管は、人間の幼少児と同様に骨頭外側から侵入するlateral epiphyseal vesselsであることがわかり、それに関することをPeculiar Structures of the Blood Vessels Forming the Secondary Ossification Center in the Rat Femoral Headsの題名でCalcified Tissue Internationalに発表した。 その後、SHRの成長にともなう骨頭栄養血管の変化を検索した。その結果、(1)SHRでは、大腿骨頭が正常な骨化を示すものでも骨頭壊死が頻発する生後15週まで骨頭外側部でlateral cpiphysealvessels限局性の強い狭窄所見を呈するものが多いこと、(2)lateral epiphyseal vesselsの閉塞部位は、それが骨頭軟骨を貫通する部分であること、などを明らかにした。すなわち、SHR大腿骨頭の栄養血管であるIateral epiphyseal vesselsには閉塞しやすい構造上の特異性が存在することを立証し、本研究成果を1994年10月26、27日のボストン(米国)で開催された第3回国際整形外科基礎学術集会(SIROT)で発表した。現在、外国英文誌へ論文投稿の準備中である。
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