研究課題/領域番号 |
06671471
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
高倉 義典 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (40094578)
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研究分担者 |
土肥 祥子 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (50155628)
三井 宜夫 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (70145845)
大串 始 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80213669)
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キーワード | ハイドロキシアパタイト / 多孔性アルミナ / 骨形成能 / 骨髄細胞 |
研究概要 |
2種類の人工関節のテストピースを作成し、生後約6ヶ月の家兎の両側大腿骨膝関節面に置換した。これらのテストピースは一部は骨皮質を含めて経時的に摘出し、硬組織標本を作成した。これらのビーズ間隙に形成されるbone ingrouthでもラットと同様に骨髄細胞を含まないでアルミナ、HAアルミナ単独群ではいずれも骨形成を生じなかった。骨髄細胞混和群ではいずれもその気孔内に骨形成を生じた。ハイドロキシアパタイトをコーティングする事によって良好なbone ingrouthが得られことが証明された。 また、作製したimplant(直径5mm、厚さ約2mmの円柱状で気孔率は約90%)のハイドロキシアパタイトコーティングについて検証した。コーティング時に熱処理を行うため熱処理前後のハイドロキシアパタイトの特性につき調整の必要があった。x線回析やカルシウム・リン比の調査で熱処理前後でハイドロキシアパタイトの特性の変化はないことが証明された。人工関節置換術の対象となるのは大多数が高齢者であり、材料上での骨髄細胞による骨形成過程を分析し、老化における人工材料の生体反応の解析を行うために、若齢ラットと老齢ラットの骨髄の骨形成能の比較をする研究を開始した。8週令と60週令老ラットの骨髄を大腿骨および脛骨より採取し、ハイドロキシアパタイトのimplant(直径5mm、厚さ約2mmの円柱状で気孔率は約60%)と混合後、同系ラットの背部皮下に移植する。移植後4週、8週でimplantを摘出し、骨形成過程を光顕的、電顕的に比較する。一部は共焦点レーザー走査顕微鏡で観察する。このことにより老化による骨形成の低下、また、その成因と考えられる骨芽細胞細胞の活性の低下、さらに未分化細胞の骨芽細胞細胞への分化能の低下が起こっているかを調査する。
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