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1996 年度 実績報告書

骨肉腫の肺転移抑制についての実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06671472
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

宮内 義純  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20221608)

キーワードOsteosarcoma / Rat / Metastasis / Angiogenesis / Chemotherapy / Bisphosphonate
研究概要

動物実験レベルではありますが、血管新生抑制剤(TNP-470)は、現在のところ自然転移を最も確実に抑制することが明かとなっております。一方、臨床的には既存の化学療法剤には、その効果に歴然とした限界があり、これを打ち破るには何らかの併用療法が必要であると考えられます。そこで、TNP-470の臨床応用を想定し、既存の化学療法剤との併用投与することを試みました。その結果、投与時期によってその効果に差異の有ることを確認しました。われわれは、この現象をTNP-470によるVascular Synchronizationと考え、今年度は以下の知見を得ることができました。
1)フローサイトメロリ-による、細胞周期の測定では、TNP-470によってアポトーシスが増加している。これは、TNP-470が血管新生を抑制するのみならず、アポトーシスをも誘導する可能性を示唆しております。これに関連して、テロメレース活性を観察しておりますが、TNP-470を作用させるとテロメレース活性も低下します。また、TNP-470投与中断後、経時的にVEGF活性を調べますと急激な上昇はみられず、Vascular Synchronizationを裏付けるデータは得られませんでした。血管新生はVEGFのみで生じるのもではなく、その他の血管新生促進物質についてもその活性を経時的に観察する必要があると考えられました。その他、血管新生の抑制を確認するために腫瘍内血管分布検索しました。第8因子関連抗原による免疫染色を致しましたが、ラットとヒトでは種差のためうまく染色されませんでした。マイクロアンギオや墨汁による検索も致しましたが、特異性と定量性に問題があると思われました。
2)遺伝子レベルの検索では、高転移系と母腫瘍の間に置ける遺伝子の変化について研究を進めてきました。その結果、S-SLM(高転移系)とS-OS(低転移系)の間にいくつかの異なった遺伝子が判明しました。これらがなにを担っているかは今後さらに検討すべきと考えております。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A. Kido: "p53 mutation and absence of mdm2 amplification and Ki-ras mutation in 4-hydroxyamino quinoline 1-oxide induced transplantable osteosarcomas in rats" Cancer Leter. 112. 5-10 (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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