研究課題/領域番号 |
06671493
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
吉沢 英造 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60084555)
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研究分担者 |
小林 茂 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (80234821)
中井 定明 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (10247645)
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キーワード | 脊髄 / 脊髄空洞症 / くも膜炎 / 血液・脊髄関門 |
研究概要 |
平成8年度は、これまでと同様ウサギを用いてカオリンによる癒着性脊髄クモ膜炎モデルを作製し、走査型及び透過型電顕下に脊髄の変化を観察した。その結果、syringomyelia では神経線維や神経細胞が空洞面に露出し、脊髄組織との境界は不明瞭であった。また、空洞周囲には神経線維や神経細胞の変性像がみられ、多数の大食細胞(macrophage)が壊死組織の貧食・清掃を行っていた。すなわち、脊髄では神経組織の再生はほとんど起こらないため、壊死に陥り大食細胞に貧食された領域は空洞(syringomyelia)として残存すると考えられた。 以上の研究結果より、脊髄空洞症にあh中心管の拡大したhydromyeliaと中心管との交通のないsyringomyeliaの発症機序の異なる2つのタイプの空洞(syrinx)が存在した。すなわち、hydromyeliaの発症には脳脊髄液の還流障害が、syringomyeliaには脊髄内の血流障害後に生じた組織壊死が空洞の形成に深く関与していると考えられた。
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