研究概要 |
平成6年度は圧電素子を用いたセンサーを開発し,実際に,健常人における嚥下に伴う圧変化を記録する方法が確立された.これを脳血管障害患者(球麻痺)のリハビリに対して応用した.即ち,圧電素子を用いた圧センサーを甲状軟骨直上に固定し,センサーのケーブルを患者の視野に入るように,サイドテーブルに置いた節電バイオフィードバック器に接続した.そこで,少量の液体(水1m1程度)を嚥下させながら,嚥下反射に伴う喉頭の動きをアナログメーター,または音によって確認させることにより訓練した. 少数例の脳血管障害による球麻痺患者に,上記訓練法を応用した.1日15分間の訓練を続けることにより,口頭挙上時間の短縮が認められた例があり,本訓練法の有用性が示し出された.さらに,症例数を増加し,本訓練法の確立に努力した.
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